

去年6月に種まきしたレジナ、しっかりと着果してくれました
トマトの苗は春になるとお店にたくさん並ぶため、苗から育てるのが一般的です。しかし、自分で種から育ててみたいという方も増えています。一般的な苗の植え付け時期を過ぎた「6月」に種をまいても、トマトはちゃんと育って収穫できるのでしょうか。少し遅い時期からの種まきだからこそ知っておきたい、成功の秘訣と注意点を分かりやすく解説します。
■ 6月まきの育ち方
トマトを種から育てる場合、普段ならまだ寒い2月や3月に種をまきます。この時期は気温が低すぎるため、ヒーターで温めるなどの手間がかかります。しかし、6月になれば十分に暖かくなっているため、特別な道具を使わなくても簡単に芽を出してくれます。
・最初の収穫は9月頃から
手軽に芽が出る一方で、トマトは最初の花が咲くまでだけでも50日ほどかかります。6月の初めに種をまいても、花が咲くのは7月の終わり頃です。そこから実が大きくなって赤くなるまでさらに日数がかかるため、最初に収穫できるのは9月に入ってからになります。秋の本格的な寒さが来るとトマトは枯れてしまうため、春から育てるよりも収穫できる期間が短くなる点には注意が必要です。
・真夏の暑さに気をつける
6月にまいたトマトは、苗がまだ若くてデリケートな時期に真夏の猛暑を迎えます。トマトは夏の野菜ですが、近年の日本の酷暑は苦手です。あまりに気温が高い日が続くと、花が咲いても実にならずに落ちてしまうことがあります。このように育てる上での難しいポイントはいくつかありますが、夏の管理を工夫すれば、6月からでも十分にトマト栽培を楽しめます。

昨年は、欲張っていろいろな種類を種まき、元気に育ってくれました
■ 成功のための3つのコツ
遅い時期から種をまいてトマトを上手に収穫するためには、春植えとは違った少しの工夫と見守りが必要です。大切なポイントを3つにまとめました。
1. 小さなミニトマトを選ぶ
6月まきに挑戦するなら、大きなトマトではなく「ミニトマト」の種を選ぶのが一番のコツです。トマトは実のサイズが小さいほど、花が咲いてから収穫できるまでの期間が短くてすみます。秋になって寒くなると実の成長が止まってしまうため、短い期間で次々と色づくミニトマトのほうが、失敗なくたくさんの実を収穫できます。
2. 強い西日を遮ってあげる
ちょうど実がつき始める真夏は、お庭やベランダの置き場所に気を配りましょう。日当たりの良い場所は大切ですが、夏の強い西日は小さな苗にとって刺激が強すぎ、土をカラカラに乾燥させてしまいます。夕方の西日が当たる時間だけは、日よけネット(寒冷紗)をかけて強い光を遮ってあげると、株がバテずに元気に育ちます。風通しを良くして、熱を逃がしてあげることも病気の予防になります。
3. 秋になったら温める
収穫が始まる9月以降は、少しずつ季節が秋へと向かい、朝や夜の気温が下がってきます。寒くなると実が赤くなるスピードが遅くなるため、ビニールを被せるなどの簡単な保温をしてあげましょう。最近では、気候変動による冷え込みから植物を守るために、組み立ても簡単な家庭用の小さな簡易温室がよく使われています。トマトの背丈が高くなってもすっぽり覆える高さのものを選べば、寒さをしのいで長い期間収穫を続けられます。
また、最近の新しい栽培技術として、太陽の光の代わりに特殊なLEDライトを使って、天候や季節に関係なく部屋の中で種からトマトを育てる最新の家庭用キットなども注目されています。こうした最新の知見を取り入れて、外の寒さを気にせずお部屋の窓辺で秋からのトマト栽培を楽しむのも、これからの時代の面白い選択肢です。