
トマトの種は、自分で簡単に採ることができます。
毎年苗を買わなくても、気に入った味や育てやすさをそのまま引き継げるのが魅力です。
ただし、どのトマトでも同じようにできるわけではありません。
品種による違いや、失敗しやすいポイントを押さえておくことで、翌年もしっかり発芽する良い種が残せます。
ここでは、分かりやすく種の取り方と保存方法を解説します。
■ 種が採れるトマトと採れないトマトの違い
トマトには、大きく分けて「固定種」と「F1品種」の2種類があります。
・固定種とは
代々同じ性質を引き継ぐ品種で、種を採ると翌年もほぼ同じトマトが育ちます。
・F1品種とは
異なる品種を掛け合わせたもので、収穫量や育てやすさに優れますが、種を採っても同じ性質になるとは限りません。
袋やラベルに「〇〇交配」と書かれているものはF1品種です。
種を採取する場合は、必ず固定種を選ぶようにしてください。
◎固定種のトマト
大玉―世界一トマト、レッドゼブラトマト、ブランディーワイン
ミニ~中玉―レジナ、なつのこまトマト、シュガーランプ、マイクロトマト

育てやすく美味しいトスカーナバイオレットも固定種です
■ 種を取るのに向いているトマトの選び方
種を採るときは、しっかり完熟した実を使うことが重要です。
未熟な実では、種が十分に育っていないことがあります。
・選ぶポイント
- 完熟して色が濃いもの
- 形がよく、その株の中でも元気な実
- 病気にかかっていないもの
多少割れていても問題ありません。
むしろ完熟のサインなので、種採りには適しています。
■ トマトの種の取り方(発酵させる方法)
トマトの種は、周りにゼリー状のぬめりがあります。
これをしっかり落とすことが発芽率を上げるポイントです。
・手順
- 完熟トマトをつぶして容器や袋に入れる
- フタをして暖かい場所に数日〜1週間ほど置く
- ゼリー部分が分解されて分離してくる
- 水でよく洗い、種だけを取り出す
- 風通しのよい日陰でしっかり乾燥させる
発酵の途中でカビが出ることがありますが、多くの場合は問題ありません。
ただし、腐敗臭が強すぎる場合は洗うタイミングが遅い可能性があります。
最近では、家庭用でも使える簡易な発酵管理や温度チェックの方法が紹介されており、安定して種採りがしやすくなっています。
■ しっかり乾燥させるのが成功のカギ
洗った種は、必ず完全に乾かします。
ここが不十分だと、保存中にカビが発生しやすくなります。
・乾燥のコツ
- 直射日光は避ける
- 風通しの良い場所に置く
- 重ならないように広げる
指で触ってもくっつかない状態になればOKです。
■ 種の保存方法
乾燥した種は、湿気と高温を避けて保存します。
・保存の基本
- 密閉できる袋や小瓶に入れる
- 品種名と日付を書く
- 冷蔵庫の野菜室などで保管する
特に、いつ採った種かを記録しておくことは大切です。
時間が経つほど発芽率は下がるため、なるべく翌年に使うのがおすすめです。
最近では、家庭でも湿度を一定に保てる保存容器などもあり、より長く安定して保存できるようになっています。
■ 種採りでよくある失敗
最後に、よくある失敗をまとめます。
- F1品種から種を採ってしまう
- 未熟な実から採種する
- ぬめりをしっかり取らない
- 乾燥不足のまま保存する
この4つを避けるだけで、発芽率は大きく変わります。
トマトの種採りは、一度覚えると毎年楽しめる作業です。
自分の畑に合ったトマトを残していくことで、より育てやすく、美味しいトマトに近づいていきます。
*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。
・ トマト プランターの育て方
・ トマト 地植えの育て方
・ トマト 室内の育て方
・ トマト 鉢の育て方